2ページ目/全3ページ 鳳は、黒沼からローションらしい瓶を受け取ると、その中身を手にとり、俺の前で突然、 その巨根を摩り始めた。 「なっ! 」 俺が驚いて声を出すと、黒沼に睨まれた。彼の口は「お静かに」と言っている。 鳳は、目を閉じ、眉をつらそうにひそめながら、必死な様子で自慰をしている。 いつも、そうしているのか、右手で亀頭部をいじりながら、左手で砲身をダイナミックに摩っていた。 そのうちに、声を小さく上げながら、腰を痙攣させて白い液を吐き出した。 吹き上がる精液を見ながら、俺は眩暈を覚えていた。 何で、俺が後輩の自慰を真面目に見守らないとならないのだ。 「一体、これがどうしたんだよ! 」 俺がもう辛抱できずに、声を出すと、黒沼は鳳の身体を指差した。 見ると、放出が終わったのに、鳳のモノは全く萎えていなかった。それどころか、もっと硬く 大きくなっているような気がしてならなかった。 「お気がつきましたか? ご当主様は、自慰ごときの刺激では萎える事がありません。 問題は、鳳家の男子に共通のこの問題にあります。」 鳳長太郎は、黒沼が話をしている最中、テッシュで自分の吐き出したモノを拭いていた。 その表情は熱があるように真っ赤になっており、陰部にかかった汁を拭き取るたびに、 辛そうに顔をしかめていた。 「鳳家の男子は、みなさま。このように多感、多情でございます。言うならば、一度勃起 してしまうと、ご自分の行為では萎えず、それはかなりの苦痛を伴うモノでございます。 亮様も男性ですので、記憶にあるかと思います。勃起したままでは、普通、歩く事も 思うように出来ませんし、何より、人前に出る事ができません。 鳳家の方達は、それよりも、もっと状態が悪いのです。熱が出て動けなくなってしまいます。 これは病気と同様とお考えになってください。」 なんとなく、俺は嫌な予感がしてきた。 と言うよりも、本当は、入浴中に考えなくも無かったのだ。 それで、俺がここに呼ばれた理由は、もう一つしか無いような気がする。 俺が、もし女だったのなら、もっと早くその可能性に気がついたはずだ。 黒沼は俺のそばに近づいてくると、鳳には聞こえないような小さな声で囁いた。 「賢い亮様には、もうわかっていらっしゃるでしょうが。亮様のお仕事は、ご当主様の 性処理を手伝っていただく事でございます。」 やっぱり、そうか。 俺は涙が出そうになった。 よりにもよって、この俺が。 何で、後輩の下の世話係をせんとならんのだ! 「冗談じゃ無い! お断りだ! 今すぐ、俺は帰る! 」 俺のものすごい剣幕に、鳳は脅えたように身体をふるわせた。その火照ったような赤い顔は、 今すぐにでも泣き出しそうにクシャリと歪んだ。 何で、お前がそんな顔をするんだ。 泣きたいのは、俺の方だ! ![]() ![]() 1ページ目へ戻る 3ページ目へ進む 小説目次ページへ戻る |